息子とおかん,学びを楽しむ

ひとりっ子息子の学び,遊び,強み,習い事,好きなことや,おかんの学び,遊び,働き方,家事の効率化について綴る。

ブックレビュー『東大生を育てる親は家の中で何をしているか?』富永雄輔著

amazon unlimitedで読みました。

 

 

概要

著者の富永先生は,進学塾VAMOSの主宰者。

この塾は,中学受験,大学受験に対応されているようです。

 

富永先生は,親御さんと話していると

「この子は伸びるな」

と確信できるとのこと。

伸びる子,というのは,

十分な「伸びしろ」が準備されている子。

この「伸びしろ」は,家庭の中で育まれるのです。

 

本には,東大に合格した親に共通する習慣,親の心構えが,

なんと34個記載されています。

それぞれの習慣について,具体例が書かれているのでわかりやすいです。

 

34の習慣

  1. どんな場面でもほめてあげる
  2. 得意なことを徹底的に伸ばす
  3. 家の中で「勝負」する
  4. 負けるくやしさを経験させる
  5. お風呂の時間を大切にする
  6. 「いただきます」の前に仕事をさせる
  7. 読む本は自分で選ばせる
  8. 休日のプランを子どもに決めさせる
  9. テレビ・マンガを遠ざけない
  10. 子どもの出した結果に一喜一憂しない
  11. 子どもの感情をうまく切り替えさせる
  12. 子どもをほめすぎない
  13. 小学生のうちにひとり旅をさせる
  14. 勉強を100%理解させようとしない
  15. 短所を無理に直さない
  16. 父親は一歩下がって見守る
  17. テストの順位や偏差値を気にしない
  18. 日記をつけさせない
  19. 「本物」にふれさせる
  20. 何事も自分で決めさせる
  21. 「5分」の集中力をつける
  22. スピードと基本を大事にする
  23. 休みの日にはダラダラする
  24. ゲームやり放題の日をつくる
  25. 家族の目の届く範囲で勉強させる
  26. 子どもにきちんと言い訳をさせる
  27. テストの結果が悪くても叱らない
  28. ときにはあえて感情的に叱る
  29. 人としての間違えは徹底的に叱る
  30. 10分のスキマ時間を大事にする
  31. 家の中にたくさんの仕掛けをつくる
  32. 成績の上下に一喜一憂しない
  33. 模試の復習はさせない
  34. 余裕を持って子どもと向き合う

 

全部実践?

全部覚えるのは無理そう,

と思ってしまいますが,その時に自分に必要なモノを実行するのが良いのかとも思いました。

また,たくさんあっても,根底に基盤がありそうです。

 

印象的だったところ

今の私にとって,大事と思った点です。

 

習慣2 得意なことを徹底的に伸ばす

習慣としてはこのように書かれていますが,

詳細を読んでみると,

一番点数を上げやすい科目は,算数(数学)!!!

「センス」を気にする必要はないと。

意外でした。

センスが必要なのは,開成・灘など一部の入試。

子どもが苦手でも算数から始めると自信をつけることができるとのこと。

 

算数にがて,という子は多いと思います。

得意なことを伸ばすのは良いとはいえ,

苦手であっても伸ばしやすい算数をやると自信がつく。

これには,算数の取り組み方など,具体的なテクニックが必要なのかもしれません。

 

習慣3 家の中で「勝負」する

東大生は無類の勝負好きだそうです。

勝ち負けを好む人が合格を勝ち取っていく。

具体的には,日常生活の中でたくさんの勝負を持ち込む。

誰が早く片付けられるか,なんて,すぐに取り入れられそうです。

 

最近の私の気になることは,

息子の負けず嫌い。

ボードゲームでうっかり親が勝ってしまうと大変です。

ピアノの先生からも,

「負けず嫌いですね(笑)」のメッセージが・・・。

そして,息子がスイミングなどで「●●くんより早かったよ!」などと報告してくれる時の反応。

人と比べるのは良くないのでは,という思いで,

「順番は関係ないよ,がんばったね」なんて言ってしまっていましたが,

こんな言い方をする必要があるのか,

はたして自分の本心なのか,

悩むところです。

 

息子の負けず嫌いの表現の仕方も成長すれば変化するはず,

と自分に思い込ませています。

 

本にもありますが,最近の子どもたちは勝負を避けようとする傾向があるとのこと。

たしかに,それも心配です。

 

習慣4 負けるくやしさを経験させる

前項とも関連しますが,

伸びる子どもは負けず嫌いだそう。

泣き虫ほど伸びる。

 

負けず嫌い,癇癪息子の母としては

これでもいいんだとほっとしました。

 

注意する点としては,

子どもが悔しくて涙を流しても,叱ったり馬鹿にしたりしないこと。

負けても気にしないは要注意。

 

あー,これは気をつけなければ。

ついつい「こんなことで泣かないの!」なんて言ってしまっていました。

負けた時の癇癪時の対応は,日々研究中です。

 

習慣5 お風呂の時間を大切にする

意外なテーマです。

内容としては,

  • 家庭の中に甘えようと思えば甘えられる環境を作ることが自立につながる
  • 甘えと厳しさの同居が自立する家の特徴

そのために,お風呂の時間を活用しよう,ということです。

 

これも反省。

特にこれまで,

自立させよう,自分でできるようにしよう,と,

なんでもかんでも自分でやりなさい,と無理強いしてきました。

「自分でやる」ことを,「強制する」ことは,

自己決定を尊重していないし,自立を促すことにつながっていませんでした。

最近,まあいいか,と思いだし,

甘えたらできることでもやってあげたりすることもあります。

なんとなく,息子が変わってきた気がします。

素直に泣いたり,感情表現をすることが増えてきたような気が…。

(これも大変ですが)

 

習慣9 テレビ・マンガを遠ざけない

テレビ・マンガから学ぶことも多いとのこと。

しかし,テレビやマンガへののめりこみは心配になるところ。

それに対しては,「親が一定のルールを決めればいい」とのこと。

きちんと線引きをして,有効に活用したいです。

 

習慣10 子どもの出した結果に一喜一憂しない

その理由はいくつか書かれています。

そのなかで私が印象的だったこと。

  • 子どもが主役
  • 他人の痛みを理解する

子どもが合格してSNSなどに報告する人は,

合格できなかった子の親がどんな気持ちになるのか想像しているでしょうか,

と書かれています。

親がそんな態度をとっていると,子どもも同じように育っていく。

 

そうだなあ,と考えさせられました。

SNS,までいかなくても,

たとえばスイミングの進級テストで合格した時。

子どもが喜んでいるので一緒に喜びたいのですが,

側に残念だった友達がいるとどう表現して良いのか迷うときがあります。

子どもの気持ちも大事にしたいし。

大げさな褒めではなく,それを認めるのが大事なのかもしれません。

 

習慣28 ときにはあえて感情的に叱る

さいきんは「感情的に叱るのはよくない」なんて言われます。

でも感情で動く子供に,こちらも感情をぶつけるのはありだと。

ただ,その前に,子どもへの愛情が十分伝わっている必要はありそうです。

またくどくど長引かせない

叱ったあと,冗談を言って抱きしめる,頭をなでる,おしりをポンとたたいて頑張れよと声をかける,といった例が書かれていました。

いいですね。

私も幼い頃,叱られた後に母に抱きしめられた記憶があります。

そうされるとなぜかますます泣いてしまいました。

叱られた内容はどれも覚えていないのですが,

それだけは記憶に残っています。

 

習慣29 人としての間違いは徹底的に叱る

これは親の務めですね。

また,第三者も一緒に叱る,という方法も書かれています。

 

成長過程に合わせて読み直す

全体的には,勉強に特化したことよりも,

人としての子どもの成長に関わることのように思いました。

後半部分は,勉強に直結する内容が多いように思います。

その時期で悩む事柄は違いますし,

成長過程によっても変わってきます。

成長過程に合わせて読み直すと,また違った発見がありそうです。

 

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