息子とおかん,学びを楽しむ

ひとりっ子息子の学び,遊び,強み,習い事,好きなことや,おかんの学び,遊び,働き方,家事の効率化について綴る。

ブックレビュー『勉強ができる子の育て方』江藤真規著

図書館で借りた本です。

 

本の概要

著者の江藤真規さんは,娘さん二人のお母さん。

一人の娘さんは東大理Ⅲ,もう一人の娘さんは東大文Ⅲに現役合格しています。

そんな江藤さんが,子育て時代の率直な思いから,年齢別の関わり方,具体的な勉強法について書かれています。

  • 教育ママになると決めた思いの背景
  • 7つの子育てポリシー
  • 幼少期から高校時代まで,段階に合わせた子どもへの関わり方
  • 幼少期から中高時代まで,段階に合わせた勉強法

といった内容です。

 

印象的だった内容

あえて二足のわらじをはかせる

7つの子育てポリシーの中に,「あえて負荷をかける」というものがあります。

あえて二足のわらじを履かせる、あえて負担をかける。

子どもがやりたいことであれば、勉強と運動、勉強と習いごとなどできるとのこと。

これは,江藤さんがご主人の仕事の都合でアメリカで子育てしていたことがある経験が基になっています。

子どもたちがアメリカで育つと,英語を話せるのは当然と思われがち。

しかし,日英両国の勉強に日々取り組むのは決して楽ではありません。

これをがんばることで,がんばる体質がみにつく。

具体的には,

  • 効率的に時間を使う
  • 大変なことでも前向きに臨む
  • やれば何でもできる

ようになるとのこと。

親があれこれつめこむのはもちろん良くないでしょう。

子どもがやりたいと思ったことは,親が能力に制限をかけずに何でもやらせるのが大事。

そうですね。

大人になっても常にマルチタスク。

あれがあるからこれができない,と言い訳していたら,できないで終わってしまいますものね。

 

癇癪を起こす原動力を大切に

私の最近の悩みは,ウチの息子の負けず嫌いにどう対応していこうかというもの。

ピアノの練習で少し間違えた時,

家でのボードゲームで負けそうになった時,

迷路などのプリントでできそうになかったり違うところを指摘されたとき,

などなどで癇癪!となります。

外ではそうでもないので不思議です。

7つの子育てポリシーの中に「競争相手を作る」という章があります。

この章を読んで,この悩みが少しすっきりしました。

癇癪をおこすような競争意識は,「もっと良くなりたい気持ち」「向上心」と同じ。

未就学児は負けそうになると癇癪を起こすが,

大人になっても癇癪を起こす人はいない。

この気持ちをなくしては,ハングリー精神は育たない。

この原動力から得られる成果の方が,ずっと大きい。

 

愛情はかけても期待はかけない

こちらも7つのポリシーの一つ。

愛情をかければかけるだけ、子どもは愛情深くなります。

しかし、愛情はかけても、期待はかけないこと。

子どもが自分自身の人生を歩んでいくために。

そしてそのためには,母親も自分の人生を歩むことが大事です。

 

成長段階に応じて、手の差し伸べ方を変えていくこと

年齢によって親の関わり度を変えていくことが書かれています。

なぜなら子どもは心身ともに成長していくから。

親の手の差し伸べ方を変えなければ,子どもの正常な発達を止めかねないからです。

関わり度がわかりやすく数値化されています。

  • 幼少期:100%(何でも一緒に)
  • 小学校時代:80%(誘導する)
  • 中学校時代:50%(待つ)
  • 高校時代:30%(足を引っ張らない)

高校時代は30%になるんですね!

 今からいずれこういう日が来ることを認識しておくのは大事だと思いました。

高校生になったら食べるものも、外で買ったり食べたりもできる。

でも、まだ、お弁当を作ったり普段の食事を作り、子どもの健康に関われるはず。

私の今の課題は,子どもの体を考え,大きくなっても自然とホッとできるような食事作りです。

 

考える力を育てる3つの指導法

小学校時代の勉強法として,考える力を育てる3つの指導法が書かれています。

①遅い学習を評価する

じっくり考えていることを評価すること。

量をこなす勉強も大事だけど,深くじっくり考える勉強も大事。

そのため,考える過程に目を向け,そこを認めること。

②間違っていても直さない

間違えを正されれば,誰だって良い気持ちはしない。

対応方法は子どものタイプによる。

負けん気の強い子には、「あれ?」と子どもに考えさせたり,親がわからないふりをしてとぼけるのも一つ。

親の知恵が必要。

③超得意科目を作る

苦手科目対策に費やすのではなく,超得意科目を作ることで自信となり,他の科目にも波及する。

 

「私がしたくてしている」

前書きにある言葉です。

この本で一番ガーンときたところ。

前書きでやられました。

母親が「私がしたくしている」「私がやらせたくてしている」という意識をはっきりもつこと。

ウチの息子が半年前から始めたピアノ。

息子が興味をもってやる,と言って始めました。

しかし毎日の練習はそれほど簡単なものではない。

ついつい,自分でやると言ったのに,と思ってしまっていました。

しかし,やらせたいと思ったのは私自身。

息子がやりたいと思うように,実はそれまであれやこれや仕掛けづくりをしていたのです。

親がやらせたくてやっている習い事を、

子どもがやりたくてやっていると錯覚すると、子どもは苦しみます。

私が良いと思ってやらせているのだから,子どもが今やりたくなくても仕方がない。

ではどうやったらやる気になるかは母が考えなければなりません。

 

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