息子とおかん,学びを楽しむ

ひとりっ子息子の学び,遊び,強み,習い事,好きなことや,おかんの学び,遊び,働き方,家事の効率化について綴る。

ブックレビュー『子どもと接するときにほんとうに大切なこと』田中博史著

 図書館で借りた本です。

本の内容について

本の概要

田中先生は,筑波大付属小学校の副校長先生です。

  • ほめるための材料あつめ
  • 子どもが自分から動きたくなるような仕掛け,仕組みづくり
  • 子どもに伝わる話し方と教え方
  • 子どもの見かた
  • 見方をかえる

といった内容で書かれています。

 

  • ほめるための材料あつめ
  • 子どもが自分から動きたくなるような仕掛け,仕組みづくり
  • 子どもに伝わる話し方と教え方

は,先生の具体的なやりとりがたくさん書かれています。

先生自身が楽しんで実践されている様子が目に浮かびます。

 

本の具体例で私が特に勉強になった点

  • 叱っていない時間に、ほめるところ、できるところを探す、
  • ちょっと時間が経ってからほめることで、親がちゃんと見ていることが伝わる
  • 先生のことをほめる
  • こどものいないときにほめる→それが子どもに伝わると,子どもは嬉しい!
  • ほめるための仕掛けを作る(困るような状況を作る→子どもがなんとか動いたらほめる→ほめられた子どもは次もまた自分から動こうとする→それを見ていた子どもも同じように動けるようになる)
  • 小さなことでも,子どもから動いたらほめることで,積み重ねとなり,自分から動きたくなるエネルギーとなる
  • 子どもが考えるしかけを親が作ることで、親は余裕をもって適切に対応することができる。
  • あえて子どもが困る場面を作ることで,子どもの考える力を育てる
  • 子どもが考えて行動したことが,結果的に失敗しても,子どもを叱らない
  • 子どもが考える余地を残し,子どもが考えたらすかさずほめる
  • こどもにまかせてみる

 

私の感想

新米母が,子どもを信じて見守るために

本の前半の,具体的な例も非常に参考になります。

しかし本の後半部分, ・子どもの見方 ・見方を変える

の部分を読み,反省したり考えさせられました。

 

本の中で、劇の本番で子ども達がアドリブにも対応でき、力を出せるのは、本番前に練習を積み重ねているから、というお話がありました。

これはまさに、子育てにも当てはまると感じました。

子育ては、アドリブ、予期せぬ事態の連続。

しかし今や子育てを練習することはできません。

ひと昔前なら、兄弟や近所の子の面倒をみたものだと思いますが、今は出産して初めて赤ちゃんを抱く人も多いかと思います。私もそうです。

初めて赤ちゃんを抱いた新米母は、すでに大人の思考回路になってしまっていて、子どもを大人視点で見てしまいがち。

どうしてわからないの、

どうして泣き止まないの、

どうして食べないの、

どうしてこんなことするの、

どうしたらよいの、

と。

でも、事前に、もしくは子育てしながら、発達や脳科学やら教育やら心理学やらを学ぶことはできます。

新米母が、少し余裕を持って、覚悟を持って、じっくり、とことん、楽しんで、子どものアドリブにも対応するためには、また子どもを信じて見守るためには、子どもの発達段階への理解と子育てに大切なことを学び考え実践し続けることが大事なのではないかと感じました。

これは、教科書通りの子育てをする、という意味ではなく、迷ったり困ったりした時に、母として軸を持ち子どもの可能性を広げるために必要なのではないかと。

 

事前に備えるもう一つの方法

また田中先生は、他の親子の様子を見て、自分の子育てについて事前に考えておくことも大事とおっしゃっていました。

本を読んだ後,クリニックである親子の会話が耳に入りました。

順番を待っている間,幼稚園ぐらいの女の子が好きな本を読んであげているお母さん。

その本の中には,時々,ちょっとした問いかけが入っているようです。

なかなか正答を得られない女の子に対して,お母さんは,

「ちゃんと話聞いてる?」

「ちゃんと見てないからわからないのよ」

「あなたが読みたいって言ったから読んでるのよ」

「やる気がないなら読まないよ」

と話していました。

ちょこちょこ動きながらお母さんの本を読んでいる女の子。

お母さんの気持ちもわかります。

私もそう言いかねません。

ただ今回は自分のやり取りではないので,冷静に考えることができます。

その女の子とお母さんには申し訳ないのですが・・・。

私だったらどういうか,子どもはどうしてほしいのか。

事前に考えていたからと言ってその通りにできるとは限りません。しかし事前に考える際には、焦らず大事なことは何かと思いを巡らせることはできます。その積み重ねが、普段の子育てにも生きてきそうです。

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