はじめに
図書館で借りた本。
おなじみの佐藤ママ。
この本を出版後に娘さんも理Ⅲに合格されています。
”子ども達すべてが東大理Ⅲ合格”
という華々しい功績と,マスコミなどでの佐藤ママの発言から,
強烈な印象がありますが,
本を読むと,また印象が変わります。
一人のお母さんの子どもたちへの深い愛情がうかがえます。
内容としては,
- 母としてのスタンス
- 日々の勉強を支える具体的なコツ
が書かれています。
母としてのスタンス
「プロママ」である,という自覚を貫いていらっしゃいます。
子どもの教育の責任は100%母親にあると言い,
母親が勉強のサポートを行うことにためらう必要はない,と断言されています。
そのため,塾などは大いに活用されていますが,
それは「活用」であって,主は家庭であることがうかがえます。
誰かのせいにすることはありません。
そして誰かにどう思われるかなどを基準にはされていません。
この鉄のような強い意志。
明記されていませんが,本を読んでいると,この強い意志の源は子どもたちへの愛情であることをひしひし感じます。
そして目的は東大理Ⅲ合格ではなく,「本人の能力をめいいっぱいに伸ばしてあげて,手が届く一番良い学校で学ばせてやる」こととのこと。
手が届く一番良い学校が日本の最高峰になったのでした。
子どもたちへの絶大なる信頼もうかがえます。
そしてこれらのことを成すために,育児書,教育関連の書籍,小学校の教科書など,ありとあらゆるものを読んで研究されています。このように知識を蓄積しながら,子どもたちを観て,取捨選択して実践されています。
「学んで,実践する」
これを佐藤ママ自ら実践されていたんですね。
とかく,たとえば,
・本だけ読んでいいなと思っても,それで終わってしまい実践しない。
・近所のママ友やネットで言われていることを試してみるけど,きちんと根拠を学ばんでいない。
ということは起こりがちです。
佐藤ママは,きちんと学んだうえで,行動し,試行錯誤されてきたことがうかがえます。
日々の勉強を支える具体的なコツ
佐藤ママの実践で有名なリビング学習やノートの作り方のほか,
普段の生活すべてに勉強を支える工夫をされています。
小学校時代と中高時代に分けて書かれており,具体的な方法,参考書までわかります。
そして,私がもっとも感銘を受けたのは,
良い時も悪い時も母親は淡々と一定のテンションを保つ,ということ。
普通なら,これだけ母親が熱心に取り組むと,母親が結果に一喜一憂して,
そのことが子どもを追いつめてしまいそうです。
しかし佐藤ママは,良い点数だったら「よかったね」,ダメなときは「残念だったね」と同じテンションで接するとのこと。
ほー。
テンションを保つためのコツをぜひ知りたいですね。
模試の結果などは,勉強の成果を測り,その後の勉強方法を見直すためのもの,と冷静に位置づけ,判定結果にむやみのとらわれなかったとのことです。
私の学び
この本を読んで,佐藤ママの具体的なテクニックを学ぶことができます。
それ以上に私がこの本を読んで感じたことは,
- 母親が責任をもつ
- 子どもを信じる
- 母親が心底楽しく取り組む
- 母もまずは学ぶ
- 良いと思うことは実践する
- 育児書を鵜呑みにせず,子どもをみて,子どもに合うことを実践する
ということです。
私自身も,楽しく子どもと一緒に学び続けていきたいです。