『いま,ここで輝く 超進学校を飛び出したカリスマ教師「イモニイ」と奇跡の教室』
「プロフェッショナル 仕事の流儀」にも登場した井本先生についての本から,
子どもとの付き合い方,教育のあり方を学びました。
井本先生についての本はこちら。
井本陽久先生は,栄光学園の数学の先生でもあり,
最近は学校を飛び出して「いもいも」という学びの場も開催されています。
この本は井本先生自身が書かれたものではなく,おおたとしまささんが取材して書かれたルポタージュです。
教育の前提
- 世の中の変化にどうやって子どもを対応させるのか,ではない。未来は子どもがつくる。
- 教育の役割は,子どもたちに未来をつくる力を携えさせること。
- 子どもはいつだって「いま,ここで輝く」。ありのままを認めてくれる人が誰が一人でもいれば
- 「いいところ」を決めている時点で,大人の価値観で子どもを評価している。子どものいいところを伸ばす,のではなく,いまその子のもっているぜんぶが価値だとする
- 「もめごとは肥やし」
イモニイの授業の特徴
- ゲーム性
- 集団性
- 論理的思考の経験,経験
授業の目標
- これは知っておいた方が良い,という知識を押さえること
- 絶対無理だと思っていたのに,自分でできちゃったという体験をさせること
子どもが没頭するための二つの条件
- 自分のやり方で自由にできること
- モヤモヤが置かれること もやもやがあると解決してすっきりしたいと思う
授業展開のポイント
- どうやったら生徒が気持ちよく考えることに没頭できるかを最優先にして授業を組み立てる
- 環境設定をして,子どもたちを信じて,彼らに任せることで,子ども同士が「ありのままの自分」を認め合う文化を築く
- 教えたことは身に付かない。考えさせないと見につかない
- やる気を引き出すには,子どもが難なくできていることを言ってあげること。ささいなことでも。
- イモニイが教室の中で怒らなくなったのは,教師としての技術に自信がもてたから。技術的な裏付けなしに,聖人のようにふるまえない。
- 先生は自分のキャラに合ったことをしていれば生徒は必ず付いてくる
- 根拠を意識化できるようにする。正しいはずのやり方でやったのに間違いという結果になってしまったときに試行錯誤できる人は,根拠まで遡って意識化し,論理的な筋道を立てて試行錯誤することができる
- 正解のない問いに対して試行錯誤できる力を鍛えるためには,正解のある問いに徹底的に取り組む必要がある。正解にたどり着くまでごまかさないで考え釣るける経験が豊富だと,正解のない問いについて論理的にごまかさずに突き詰める力がつく
- 古代ギリシャの時代から,幾何は論理的思考の訓練になると言われている