息子とおかん,学びを楽しむ

ひとりっ子息子の学び,遊び,強み,習い事,好きなことや,おかんの学び,遊び,働き方,家事の効率化について綴る。

「家族脳」「母脳」を読んで

黒川伊保子さんの「家族脳」「母脳」を読みました。

 

黒川伊保子さんの「夫のトリセツ」「妻のトリセツ」は大ベストセラー。

 

「家族脳」は、男性脳、女性脳、子ども脳の特徴とそれによる言動、そしてそれへの対応について脳機能論の立場から 書かれていて、親しみやすくわかりやすい語り口のためとても楽しく読み進めることができます。

「母脳」は、著者の体験を交えて、脳科学を基とした子育ての秘訣が書かれています。

2冊から印象的なポイントをまとめます。

 

子ども脳への対応 について

  • 脳は何かの才能を得ると、一方で何かの可能性を失う。ゼロリスクの子育てはない。だとしたら、母と子がやりたくてやることをした方がよい。
  • 常に情緒が安定した母親に育てられたら、子どもの情緒はかえって欠落する。情緒の落差が子どもの脳に感性の地図を描く。「おおむね良好、時に失敗」でよい
  • 子どもの脳は、未完成な大人の脳ではなく、成熟した子ども脳。尊重し、頼りにすること
  • 一人前の人間として尊重する
  • 子どもに何か注意をしたいとき、「これは、男としてカッコ悪い」と声をかける
  • 口先だけで命令形を使っていると、発言を軽んじられ、やがて存在を軽んじられるようになる
  • 何かを伝えたいときは、動機づけをして、食い下がらない、あきらめない。でも命令はしない。覚悟が必要。
  • 子育てにキャンペーンコピーをつくろう。キャンペーンコピーは育てと育ちの方針。世界を股にかけて活躍する大人の彼を想定したすること。
  • 子どもの人生の動機づけは親がする。きっぱりとそう決める。
  • 女性は共感力にすぐれている女性脳をもつ。しかし子ども相手だと、女性脳の母親も男性脳型の会話をしてしまう。つまり共感力が減少し、問題解決を急いでしまう。問題解決を急いで相手の気持ちに水を差さないように、共感を皮切りにしよう。
  • 質問力こそ知力。他者とのやり取りこそ知の枠組みの構築。子どもの質問対応力は重要。子どもの無邪気な質問をしっかりと受け止めること。
  • 無邪気力、つまり子どもや若者が自分に関わる大人の良心を信じる力は強みになる。しかし大人が他人の悪口を言う光景は、子どもたちの無邪気力を削いでしまう。親である人は、子どもの前で他人の悪口を安易に口にしてはいけない。特に、子どもの先生を安易に揶揄することは、他人を信じる力を殺してしまう。大人の悪意を知るのは13歳以降でいい。13歳を過ぎたら、人には悪意があり、どう対処していくか子どもと一緒に考えていく
  • 小さい頃から大人を相手にするように声をかけると、コミュニケーション能力が高くなる
  • 子どもが大人になった時に、大人になりたての息子や娘を連れて行けるような「大人の場所」を作っておく。その日を想像しながら子育てをしてみる。
  • 楽しむことで脳が奇跡を起こす
  • あまりに褒めると、褒められることが目的となり、義務やタスクになることがある。時には禁止されることが好奇心をかきたてることもある。
  • 脳のためには、ひいては人生のためには、栄養学も大事
  • 「他人の立場でものを考えられる人」は、「周囲に大切にされる人」になる
  • 12歳から13歳の間に、脳はその構造を劇的に変え、知識構造が子ども脳型から大人脳型に変わる。そして大人の脳は15歳で完成する。だから13歳の脳は人生の中で最も危うい。そして15歳頃までには安定する。親は構えていればよい。15歳から28歳くらいまで、単純記憶力がピークになるので、がむしゃらに勉強したり働いたりできる時期に入る。
  • 脳に言語機能が揃うのは8歳頃。8歳近くになると文字を見ただけで発音体感を想起するようになり、子どもは読み聞かせから卒業する。脳神経回路が著しく増える脳のゴールデンエイジ(9~12歳)はファンタジーに夢中で過ごすと、圧倒的で半端ない超人生体験を脳に与えられる。

 

家族の中の妻・母の役割について

  • 脳科学的に夫婦は、「同じものを見て、同じように感じ、共感と敬愛でしみじみと言葉を交わす」ようにはできていないと認識することが前提
  • 男の妻や母になるには、「相も変わらず、そこにいる」、安定した情緒で淡々と暮らしを営むことが大事